登山靴の靴ひもの締め方(登り用と下り用)

基本装備
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登山靴の靴ひもの締め方ってどうされていますか?

登りと下りで同じですか?変えていますか?
上まで締め上げていますか?
締め方に強弱を付けていますか?

皆さんはどの様に靴ひもを締めているのか気になりますよね。
実際に何人かの人に靴ひもの結び方について尋ねてみると、きっと回答はまちまちになることが多く、みなさん色々と自分なりに試されて、自分で答えを導き出されているんだなぁと思うことがあります。

確かに、私も教えてもらったら試してみて、良かったら採用して、ダメだったら対策案を考えるみたいなことを行っていました。
現在は自分なりの答えを持っていますので、今回はそれをご紹介致します。

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重要なポイントは?

靴ひもの締め方の重要なポイントとしては、下記が挙げられます。

  • ストッパーまでしっかり結び、あとはゆるめでOK
  • 登りと下りで結び方を変える
  • 靴ひもがほどけない様に結ぶ

こんなことは知ってますよと思うかもしれませんが、この記事を読むことで新しい発見があるかもしれませんので、是非最後までお読みください。

ポイントについて説明致します。

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ストッパーまでしっかり結び、あとは緩めでOK

登山用品店で靴をフィッティングしている時に、スタッフの方から「登山靴は靴ひもをしっかりと結ばないと、靴の中で足がズレて痛くなります。」とかアドバイスされたことがあるかと思います。

それで「靴ひもをギュッと結べば良い」と認識し、すべてのフックをギュッと結んで登ると、下りで足裏が痛くなってしまい、靴が合っていないんじゃないかとか、中敷きが悪いんじゃないかとか、そういった痛い思いをしたり、疑念を持つ方が結構いらっしゃるんじゃないかと思います。
実は、私がそうでした。

で、なぜ足裏が痛くなるのかですが、これは全てのフックをギュッと結んでいることが原因でした。

では、どの様に結べば良いのかですが、下記画像でご説明致します。

登山靴には靴ひものストッパーがある

まず、登山靴には靴ひものストッパーがあると思います。
写真↑の靴(シリオP.F.431)だと、赤丸で囲ったフックがストッパーになっています。フックが靴ひもよりも狭い形状になっていて、靴ひもを引っ掛けてグイっと引くと靴ひもがロックされます。

登山靴の種類によっては、フック形状ではなく金属の細長いリング状になっているタイプもあり、機構的にはフック形状と同じで、グイっと引くと靴ひもがロックされます。

ローカットタイプのアプローチシューズやトレランシューズにはストッパーは付いていませんが、ミドルカット、ハイカットの登山靴であればストッパーは付いているはずです。もし、このストッパーが付いていない靴をご利用の方は、それは登山靴の形状をした靴と思われますので、キチンとした登山靴への買い替えをご検討された方が良いかと思います。

登山靴は、足の甲の部分をギュッと締めて靴を足に密着させることで、靴の中で足がズレない様に履くことができます。靴ひもをつま先側から締め上げていき、ストッパーに引っ掛けることで締め上げた足の甲の靴ひもが緩まない様な仕組みになっています。

写真↑の①部分はギュッと締める箇所になります。あまり強くギュッと締めると足の裏が疲れたりシビレたりしますので、良い感じの締め具合を見つけてください。

次に写真↑の②部分はギュッと締める必要はありません。ここをギュッと締めると足の裏が痺れたり、足裏が痛くなったりします。手首をギュッと握ると指先の血行が悪くなる感じがすると思いますが、足も同じで②部分をギュッとしめると足の血行が悪くなるためダメです。
緩めに締めるようにしてください。

登りと下りで結び方を変える

登りは足首を前後に動かす動作が多く、下りは登り程足首を前後に動かす動作をしません。
つまり、足首を前後に動かしやすくするために、登りと下りで結び方を変えた方が足への負担を軽減することができます。

具体的にどう結ぶのかですが、下記写真をご覧ください。

登りでの結び方

写真↑は登りでの結び方になります。
ストッパーに引っ掛けたら、残りの靴ひもを足首部分に巻いて蝶々結びで固定します。
この様に結ぶと、足首が動かしやすくなり足への負担を軽減することができます。

下りはハイカット部分のフックを使って結びますが、先程書きました通りギュッとではなく緩めに結ぶと良好になります。

この様に登りと下りで結び方を変えることで、下りで足の裏が痛くなってしまう事象から解放されるようになりました。

靴ひもがほどけない様に結ぶ

靴ひもがほどけると、逆の足でほどけた靴ひもを踏んでしまい、バランスを崩して転倒するリスクがあり危険です。従いまして、ほどけない様に結ぶ必要があります。

まずは、写真をご覧ください。

フックは上から下にヒモを掛ける

ハイカット部分のフックの締めたところの写真↑です。
このフックには靴ひもを上から下にクルッと巻くように引っ掛けることで、フックの手前部分で靴ひもをクロスさせることができます。こうすることでフックから外れにくくなり、またクロス部分の靴ひもの摩擦でズレにくくなります。

それと、蝶々結び部分がプラプラしていると、靴ひもがほどけるリスクがありますので、この部分も下記の写真の様に工夫すると良いです。

蝶々結びの輪っか
最上部のフックに引っ掛ける

蝶々結びの輪っかをハイカット部分の上部のフックに引っ掛けキュッと引くことで、靴ひもがほどけるリスクを軽減することができます。

それと、靴ひもが長くて蝶々結びがデッカクなってしまい、輪っかをフックに引っ掛けても靴ひもがダラ~ンとしてしまう場合も下記の写真の様に工夫すると良いです。

ハイカットのフックに2回引っ掛ける

余った靴ひもを足の甲部分に通すという手もありますが、足の甲部分はギュッと締めているために余った靴ひもを通すことが難しいと思います。

その場合は、写真↑の様にハイカット部分のフックに2回引っ掛ける方法をオススメ致します。こうすることでより外れにくくなりなります。

まとめ

ハイカット部分をギュッと締めると足首が固定されケガをするリスクが減りそうなイメージがありますが、ギュッとしめると足先の血行が悪くなるためギュッと締めてはダメです。緩く締めてください。

では、なぜ登山靴にはハイカット部分があるのかですが、その理由は下記になります。

  1. 異物や水が入りにくくなる
  2. くるぶしを岩などへの接触から守る
  3. ローカットよりもホールド感があり、下りで安定する

この点を抑えておくと登山靴の目的が分かるため、登りと下りで結び方を変えた方が良いことがご理解いただけるかと思います。

下りで足の裏が痛くなる事象でお悩みの方とかいらっしゃいましたら、ぜひ試してみてください。

予備の靴ひもを常備しよう

山行時に靴紐が切れてしまうと超困りますので、予備の靴ひもをザックの片隅に常備するようにしましょう。もし、同行者の靴ひもが切れた場合にもスゴク役に立つはずです。

登山靴用の靴ひもは160cm、180cmとか長いので、現在ご自身の靴ひもの長さを測ってから同じ長さの靴ひもを購入されることをおすすめします。あと種類として丸型、平型があるので、こちらも同じにしといた方が良いと思います。足の甲のフックが金属だと平型の靴ひもが多い気がします。
なお、私はどちらのタイプも使ったことがありますが、私レベルでは違いは分からないです^^;

素材はナイロンが丈夫で良いです。

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