登山におすすめのハイドレーションシステムの選び方とおすすめモデル

基本装備
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 ハイドレーションシステムとは、登山中に水分補給するための装備です。フィルム状のバッグにチューブが付いており、そのチューブの先端から水を摂取します。昨今はハイドレーションシステムに対応したザックが多数あり、水を入れたバックを格納する大型ポケットがザック内部にあり、チューブをザックの外に通すための穴が開いています。概ねのザックは、ザックの上部に”H2O”とプリントされている部分に穴があります。

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ハイドレーションシステムのメリットとデメリット

 登山に必須のアイテムではないのですが使うと便利な装備であるため、ここでは一度メリットとデメリットを整理しておきます。

メリットデメリット
・歩きながら水分補給でき、ザックを下ろす必要がない。・チューブや吸い口の掃除に手間を要する。
・水筒部分がザックの中にあり、リアルタイムでは残量が分からない。

 あら?メリットよりデメリットが多くなってしまいました。
 しかし、実際に使用すると便利この上ない装備です。使用しない場合は、水分補給の都度ザックを下ろすことが煩わしく感じることでしょう。

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選び方のポイント

 では次に、ハイドレーションシステムを購入する際に、何をポイントに選ぶと良いのかをまとめます。

ポイントその1 容量

 容量は、概ね、1.5リットル、2リットル、3リットルの3タイプが販売されています。では、どの容量を選ぶのかは、登山中に必要とする水分量の計算式がありますので、それを元に選択すると良いです。

登山中に必要とする水分量の計算式

この計算式は、鹿屋体育大学の山本正嘉教授が発表しています。
※Google先生に照会して頂ければ、私の記載した情報の信憑性をご確認いただけるかと。

 脱水量(ml)= 体重(Kg) × 行動時間(h) × 5
※脱水量と同量を飲むことが望ましいが登山の場合は難しいことが多いため、脱水量の7~8割は最低でも飲むこと。
※出発直前に分割して300ml~500mlを飲んでおくと良い。

まとめると、登山中に必要な水分量の計算式は下記になります。
登山中に必要な水分量 = 体重(Kg)× 行動時間(h) × 5 × 0.8 - 出発前の摂取量

例えば、体重80Kgの人が8時間の登山をし出発直前に500mlを摂取する場合は、
「80 × 8 × 5 × 0.8 – 500=2,060ml」となり概ね2リットルあれば良いことになります。

ちなみに私Kazupikotは容量2リットルのハイドレーションシステムで足りており、行動時間に応じて水の量を調整しています。なお、昼食に使用する水は別途500ml程度を持って行きます。

ポイントその2 シャットオフバルブ付き

 上記の画像にある様なコックを開かないと水が出ない機構のことです。この機構がない場合、ザックをベンチに置いた時に飲み口がザックの下敷きになり水が漏れてしまったとか、車のトランクでザックが倒れて飲み口が下敷きになり水が漏れていたということが残念ながら良くあります。
 従いまして、シャットオフバルブが付いたタイプを選択されることをオススメします。

ポイントその3 バッグの口が大きく開くタイプ

 ハイドレーションシステムを使用した後は掃除が必要ですが、バッグの中が掃除しやすい様に口が大きく開くタイプを選んだ方が良いです。掃除後はバッグ内部を完全に乾かす必要があり、水分が残っているとカビが発生したりして衛生的に問題が生じます。

ポイントその4 ゴム臭さが無いモデル

 私が初めに購入したモデルはゴム臭さが有り、水の残量が減ってくるとゴム感が増すというものでした。登山で自然と対峙しているときに、このゴム感はか~な~りいただけません。面倒でもいいからペットボトルや水筒で良いという考えにもなってきます。
 しかし、今は素材の改良等がされた商品があり、この嫌なゴム臭さは感じなくなっています。ただ、残念なことにメーカーの商品紹介ページ等を見ても、ゴム臭さについては触れられていないため、ユーザーのレビューを参考にするしかないと思います。

ハイドレーションシステムのおすすめモデル

platypus プラティパス ビッグジップEVO

 プラティバス以外のメーカーもハイドレーションシステムを販売していますが、私が使用した中ではプラティバスが一番です。今回おすすめするビックジップEVOは、ゴム臭さを感じる事が無く、チューブの径が太くなっているため軽く吸い込むことができます。また、シャットオフバルブも標準装備のため、ザックを置いている場合にうっかり水漏れしてしまう不安もなくなります。
 リザーバーバッグの注ぎ口付近には片手で掴むことができる取っ手的な部分があり、この部分を掴むことで水が注ぎやすくなっています。それと、チューブが二分割式になっており、リザーバーバッグの上部付近にチューブ分割ジョイントがあり、リザーバーバッグをザック内に格納した状態でもチューブの脱着が簡単にできる仕様になっています。
 私Kazupikotは、このモデルの2リットルを使用していますが、この商品一択と言えるほどオススメします。

【材質】 本体/ PE・PU、チューブ/ PU、飲み口/シリコン
【容量】 1.5L、2.0L、3.0L
【サイズ】21×33cm(1.5L)、22×38cm(2.0L)、22.8×43cm(3.0L)

 飲み口のカバーも併せて購入されることをオススメします。休憩時にザックを置いた時に、飲み口が地面に直接触れることを避けられるため衛生的です。

 専用のクリーニングキットがあると、チューブの中の掃除もできるため大変便利です。またバッグの中も隅々まで掃除が可能となります。

まとめ

 ポイントその1~ポイントその4を良く読んでいただき、ご自身に合ったモデルを選択いただければと思います。他メーカー(サロモン、キャメルバック、オスプレー、ドイター、グレゴリーなど)もハイドレーションシステムを販売していますが、ゴム臭さ等のレベルが分からないため注意というか調査が必要です。もし選択に迷ったときは、今回ご紹介した「プラティパス ビッグジップEVO」を選択していただければご満足いただけるかと思います。

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