これだけは知っておきたい登山用カメラ選びの基本!失敗しないカメラ選びのために

登山カメラ
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カメラはそれなりの金額になりますので、事前にカメラに関する知識を得ておくと、カメラを選ぶ際の意思決定の一助になると思います。

画素数、望遠(ズーム)倍率などの性能で選ぶのではなく、この記事を一読いただければと思います。

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この記事の対象者

  • スマホからのステップアップを考えている人
  • 登山で使うカメラ選びのポイントを知りたい人
  • 画素数が多いカメラが良いカメラだと思っている人
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イメージセンサーのサイズは画素数よりも重要

イメージセンサーはデジタルカメラのキーデバイスであり、下図の様に様々なサイズが存在しています。

イメージセンサーが大きいと、多くの光を取り込むことができるため階調豊かな表現が可能となります。逆に小さいとカメラを小型化することができます。

一般的には画素数が多い方が綺麗に撮れると思われていますが、これは正しくありません。家電量販店やスマホなどで、「2000万画素」とか画素数を押し出しているため、画素数が多い方が綺麗に撮れると刷り込まれているためです。

画素数とはイメージセンサー内に何個の撮像素子が含まれているかを表しています。

フルサイズとAPS-Cで同じ画素数の場合、フルサイズの1つの素子の面積はAPS-Cの約2倍あり、取り込める光の量に大きな差が出てきます。

つまり、イメージセンサーのサイズが大きい方が、1つの素子により多くの色情報を取り込むことができ、それがイメージセンサーの性能の差になります。

イメージセンサーのサイズ比較

フルサイズ(36×24ミリ)

フィルムカメラ時代の35ミリフィルムで広く用いられていた24×36ミリの画面サイズに近いことから、フルサイズと略されて呼ばれています。

フルサイズのイメージセンサーを搭載した一眼レフカメラは、大きく、重くなりますが、センサーが大きいため階調豊かな表現が可能となります。

フルサイズ機は、各カメラメーカーのフラッグシップ(主力商品)になっています。プロ向けのカメラで使われているイメージセンサーと言った方が分かりやすかもしれません。

一方、カメラレンズの焦点距離は35ミリを基準としているため、同じ焦点距離で使用することができます。

何を言わんとしているか分かり難いと思いますので、例で説明します。

例えば50ミリのカメラレンズをフルサイズのデジタルカメラで使用する場合は、レンズの焦点距離は50ミリのままとなります。

APS-Cのデジタルカメラに50ミリのカメラレンズを使用する場合は、焦点距離が約1.5倍になるため75ミリ相当になります。

同じ場所から同じ被写体を撮影する場合、APS-Cの方が少しズームした感じになります。

APS-C(23.6×15.8ミリ)

フルサイズのイメージセンサーは生産数が少なくコストが高かったため、より生産数を多くし、コストを抑え、かつ画質を損なわないサイズとしてAPS-Cサイズが導き出されました。

ニコンではDXフォーマットと呼んでいたりします。

フルサイズのイメージセンサーよりも一回り以上小さいため、カメラ本体の大きさも一回り以上小さい商品が各カメラメーカーよりラインナップされています。

フルサイズのところで説明しましたが、APS-Cでは、カメラレンズの焦点距離は35ミリ換算で約1.5倍になります。フルサイズと比較するとズーム(望遠)では有利になります。

登山で使用するカメラは、フルサイズでは大きく重いため、本体サイズがフルサイズよりもコンパクトになるAPS-Cサイズが良いと思います。

私が使用しているカメラもAPS-Cのイメージセンサーを搭載しているモデルです。

フォーサーズ(17.3×13ミリ)、マイクロフォーサーズ

オリンパスとコダックによって提唱された規格です。

イメージセンサーサイズがAPS-Cよりも小さいため、本体をさらに小さくすることができます。

焦点距離は35ミリ換算で約2倍になりますので、ズーム(望遠)では有利になり、焦点距離が300ミリのフォーサーズ用望遠レンズは小型化することができます。

フォーサーズサイズのイメージセンサーを搭載したモデルをラインナップしているメーカーは、オリンパス、パナソニック、ライカの3社のみです。

中判(43.8×32.9ミリ)

35ミリフルサイズの1.7倍のサイズのイメージセンサーです。

画質最優先のハイスペックな一眼レフカメラに使用さえています。

ファッション系や広告、ポスターなど、大きく印刷するような撮影に向いており、また、被写界深度が浅いためボケのコントロールが自在になり、ボケ効果を求める需要があるところで使われています。

どちらかと言うと、プロカメラマン向けです。

1型(13.2×8.8ミリ)

最近ではコンパクトデジカメ、略してコンデジでよく使用されているサイズになります。

1/2.3型(6.2×4.6ミリ)

主にスマホカメラで使用されているイメージセンサーのサイズになります。

上記のイメージセンサーのサイズ比較の図を見ると、ひときわ小さいことが分かりますね。

風景写真では望遠(ズーム)よりも広角が重要

ズーム機能は、遠くの被写体を引き寄せて大きく撮影することができるので便利ですよね。

カメラ屋さんや家電量販店では、「光学60倍ズーム!」などをPRしていたりするので、高倍率ズーム機能があった方が良い写真が撮れるだろうと希望を持ったりします。

しかし、登山では望遠(ズーム)を使うことは殆どありません。

望遠を使うのは、野鳥などの動物を見たり撮影したりする時くらいです。

逆に、広角側にしてより広い範囲を撮影することの方が多いです。この広大な風景を写真で撮りたいが、これ以上広角にはならない残念!と思う時の方が多いかもしれません。

一眼レフやミラーレスの広角レンズ

一眼レフはレンズを交換できるのが特徴の一つですが、ぶっちゃけた話し、カメラ本体よりもレンズの方が重要です。

レンズは高級なものが多いです。何本も揃えると散財してしまうため、レンズ選びは慎重にならざるを得ません。

レンズには「単焦点レンズ」と「ズームレンズ」の2種類があります。

単焦点レンズは、望遠や広角にすることができず、被写体までの焦点距離が固定となっているレンズになります。

ズームレンズは、被写体までの焦点距離が範囲になっていて、望遠や広角にすることができます。

この焦点距離の数値(〇〇ミリ)が小さい方が広角で、大きい方が望遠になります。

まず、登山では荷物をできるだけ軽くしたくなりますので、レンズを何本も持って行くことは避けたくなります。それと、野外での撮影になりますので、レンズ交換時にカメラ本体にゴミやホコリが入ってしまうリスクが伴います。

そうすると、必然的にカメラ本体にズームレンズを装着して持って行くスタイルになります。

どんなズームレンズを装着するかですが、私は、広角ズームレンズと言われる広角側16ミリ程度のレンズが良いと思います。

もっと広角なレンズもありますが、魚眼レンズといわれるジャンルになり写真の周りが湾曲して写る感じになってしまいます。作品として面白いとは思いますが、全部そんな写真では思い出がちょっと寂しいですよね。

論点がズレましたが、ポイントとしては、広角側16ミリ程度、望遠側50ミリ程度のズームレンズがあれば良いと思います。

コンパクトデジカメのレンズ

コンパクトデジカメ(以降コンデジ)のレンズは、一眼レフと異なり交換することができません。

従って、本体購入する際にレンズ性能も気にしておく必要があります。

登山ではどの様なレンズ性能が良いかですが、一眼レフと同じように広角レンズが搭載されており、F2.0などの明るいレンズが良いです。

F値はレンズの明るさを示す単位です。数値が小さいと明るくなります。

明るいレンズを使うメリットとしては、シャッタースピードを速くすることができるため、手ブレで失敗する確率が減ります。

なお、コンデジの広角側は24ミリが主流ですが、21ミリや18ミリなどのモデルもあります。

防塵(ぼうじん)・防滴(ぼうてき)性能

登山で使用するカメラはアウトドアでの使用となるため、水滴やホコリに強い性能を有していると、突然の雨や霧にも安心です。

防塵(ぼうじん)は、ちり、ホコリがカメラに入ることを防ぐことを意味しています。

防滴(ぼうてき)は、水滴がカメラに入ることを防ぐことを意味し、防水とは意味が異なるので注意してください。「防滴 < 防水」であり、防水のカメラだと水の中でも使用できますが、防滴のカメラは水の中では壊れる事でしょう。

一眼レフでは、防塵・防滴性能はカメラ本体とレンズでは別になりますので、どちらも防塵・防滴なスペックのモデルを使用することをおすすめします。

コンデジは、カメラ本体とレンズは一体型なので、防塵・防滴であることを気にするだけで良いです。

まとめ

イメージセンサーは、一眼レフではAPS-Cサイズがカメラ本体サイズを考慮するとベストかと思います。

ミラーレスはそもそもカメラ本体が小さいので、フルサイズを選択しても良いですし、軽さを求めるならAPS-Cが良いと思います。

コンデジは最低でも1型を搭載しているモデルを選びたいところです。

レンズは、一眼レフやミラーレスは広角側16ミリ程度の広角ズームレンズが良いと思います。

F値はできるだけ小さいのを選ぶと使いやすいと思います。コンデジも広角側24ミリ以下の性能をもったモデルを選ぶと良いと思います。

防塵・防滴機能は、一眼レフ、ミラーレスは持ち運びを考慮すると必須機能と捉えた方が良いと思います。

コンデジの場合は、防水のケース等に簡単に収納することが可能であるため、必須機能と捉えず、保険程度と考えてよろしいかと思います。

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