八ヶ岳の南端にあたる編笠山(あみがさやま)。
当初、観音平登山口を起点としたルートを検討していましたが、4連休ということもあり満車のリスクが予測されたため、富士見高原登山口を起点としたルートにしました。
2021年7月23日は上空5,800メートルに寒気が流れ込んでいるため午後から雷雨の予報。午前中に編笠山山頂を踏んで、とっとと下山するように左回りルートにした方が良さそうと判断し、その様な山行計画にしました。
予定通り編笠山山頂を踏んで青年小屋前で昼食を取り、撤収作業中に突然の雷雨。それまでは日差しが強くて日焼けを心配する様な天気でしたが、山の天気は変わりやすいとはこのことだという見本の様な変わり様。
しかもカミナリが直ぐ近くで轟いており、「ピッシャ~ン、ピキピキピキ」的な地上では聞いたことが無い、まさに命の危険を感じる様な音。山のイナズマは横に走ると聞いたことがありますが、現実になったらヤバイってことで青年小屋に避難させていただきました。大勢の人が避難してきて蜜な状態でしたが、大変助かりました。
当時、編笠山や権現岳の山頂付近にいらっしゃった方々は生きた心地がしなかったことと思います。
そんな感じで色んな経験をさせていただきましたが、以下、編笠山の登山レポートになります。
概要
山行日付 | 2021年7月23日 金曜日 曇り時々晴れのち雷雨 |
コース | 登り:富士見高原登山口 ⇒ 盃流し ⇒ 石小屋 ⇒ 編笠山山頂 下り:編笠山山頂 ⇒ 青年小屋 ⇒ 西岳 ⇒ 不動清水 ⇒ 富士見高原登山口 |
時間 | スタート:午前 6時50分 ゴール :午後16時50分 |
駐車場 | 富士見高原スキー場 B-1駐車場 100台程度 ※トイレはA-1駐車場にあるらしい |
日帰り温泉 | 日帰り温泉 鹿の湯(ホテル八峯苑鹿の湯内) |
登山ルート図(出典:国土地理院 地理院地図Vector)
山行記録
私は、八ヶ岳の赤岳、横岳、硫黄岳、天狗岳には登ったことがありますが、赤岳以南の南八ヶ岳の山々に登るのは初めてで、登山道はどんな感じなのか、山頂はどんな感じなのかなど、初めて登る山には新鮮な気持ちになります。
編笠山山頂では360度の見晴らしがあるとのことですが、今回の山行ではどうだったのか。
それと今回もカメラはRICOH GR3を使っています。GR3を切り口としたレポートは、RICOH GR3で行いますので興味のある方はご覧ください。
富士見高原スキー場のB-1駐車場(写真↑)は、登山者用駐車場として開放されています。アスファルトの駐車場なので大変ありがたいです。
駐車枠の線は概ね消えており(よ~く見ると線の跡が見える)、枠をまたいで駐車してしまうと混雑時は「なんでこんな停め方するんですかね」と後ろ指をさされることになりますのでご注意ください。
B-1駐車場出入り口付近には写真↑の様な案内板があり、登山口に行くのに迷うことは無いと思います。
写真奥のアスファルトの緩い登りを進んで行くと車止めのゲートに至り、ゲートの横をすり抜けると目の前が富士見高原登山口になります。左側に登山届ポストがあるので届け出を書いて入れましょう。
富士見高原登山口から登り始めると、まもなく林道に突き当たり、林道を左手に進んで行きます。そうすると、写真↑の様な小さい標識が見えてきますので、そこを右折して進んで行きます。
この標識の少し手前の右手の木にピンクリボンが巻いてある箇所があり、踏み跡もあるため、初めはそこが登山道だと勘違いしてしまいました。このルートで登る方がいらっしゃいましたらお気を付けください。
まもなく写真↑の様な五叉路分岐に至ります。ここで不動清水~西岳経由で編笠山に登る右回りルートか、盃流し~石小屋経由で編笠山に登る左回りルートに分かれます。
今回は左回りルートの計画のため盃流し方面に進みます。他の進路と比較するとケモノ道の様な感じであるため不安感がありますが、狭いのは初めのうちだけなので大丈夫です。
ルート図の目印になっている石小屋の写真↑です。石で作られた小屋をイメージしていたのですが、全く異なり、大岩の下部がえぐれて、ちょっとした洞窟の様になっている場所を「石小屋」と呼んでいる様です。
ここまでは比較的なだらかな登山道ですが、この先から傾斜がグイっとUPします。
写真↑の様な感じで、樹林帯の中の急登の登山道をグイグイと登り、高度を上げていきます。
1時間半程度はこんな感じの傾斜が続いていた様な気がしてますが、うろ覚えです。
結構キツカッタことは覚えています。
傾斜が緩くなってくると、写真↑の様に八ヶ岳らしい苔に覆われた登山道に変わってきます。
八ヶ岳らしさを味わいながら登っていると、そのうち写真↑の様なゴツゴツした岩だらけの登山道に変化してきます。岩が大きく、かつ滑るため、手も使いながら登る感じです。
まもなく森林限界を超えますが、写真↑の様な岩だらけの登山道になります。
岩にペンキで矢印が書いてあるので、先を見上げて進路を確認しながら登っていきます。
この岩の登山道は山頂まで、概ね30分程度はつづきます。
編笠山の山頂標は標高部分が割れてだら~んとしていたため、形を整えて写真↑を撮ってみました。
この時の山頂はガスっていて、360度の眺望を期待していたのですが、肩透かしをくらった感じで眺望はゼロでした。写真↑でも分かりますが360度真っ白です。
しかし、10分程待っていると。。。
。。。。。
。。。
。。
。
遠くの方の雲が晴れてきて、隙間から少しだけ青空が見えてきました(写真↑)
良い感じで立っていた人を撮影したら、手前が暗くて奥が明るいため、金曜ロードショーの様な雰囲気の写真が撮れました。
ほっほう、良い感じに撮れているじゃないですか!
これに味を占めた私は、次の金曜ロードショーを探し求め、山頂をうろつき始めます。
きた~~~っ! 金曜ロードショーその2をいただきました♪
ゴツゴツした岩の感じと下界を眺めてたたずんでいる雰囲気、遠くに見える山塊とモクモクとした夏の雲。
RICOH GR3は良い仕事してくれますね。
編笠山山頂は、写真↑の様な感じでゴツゴツした岩が一面に広がっており結構広いです。天気が良い日は休憩する場所は十分にあります。
蓼科山の山頂ほど岩は大きくなく歩くのに苦労はしません。
また、山頂も蓼科山の山頂ほど広くは無いです。
もっと山頂を満喫したいところですが、午後から天気が崩れる予報なので、とっとと下山を開始します。
編笠山の山頂直下はそれほど岩が無く歩きやすい登山道ですが、青年小屋が近づいてくると写真↑の様なゴツゴツ岩になります。
登りと同じで、岩にペンキで進路が書いてあるため、それを確認しながら下っていきます。
ゴツゴツ岩を下りきったところから振り返って編笠山を撮った写真↑です。
登にしても下るにしても、それほど簡単ではないです。転倒しないように気を付ける必要があります。
この後、青年小屋の前で昼食をとり撤収中に雷雨に見舞われ、青年小屋に退避させていただきました。
山のカミナリは近くで鳴るときは「ゴロゴロ」じゃなくて「ピキピキ」鳴っているため、電気感をハンパなく感じ、命の危険を覚えます。逃げ込める場所があったら、さっさと逃げた方が良いです。
編笠山から西岳の登山道は樹林帯の中の稜線歩きになり、初めのうちは比較的平らで、西岳山頂付近が少し登りになっています。
西岳山頂からは編笠山、権現岳方面の眺望がありますが、他は木々に覆われて眺望はありません。
写真↑の右側が編笠山、左側が権現岳になります。
青年小屋は、編笠山と権現岳の稜線の一番低いところ、写真中央付近にあります。
西岳から富士見高原までの登山道は下りONLYになりますが、下山開始まもなく雨に降られたため写真はありません。特に危ない箇所はありませんでした。
まとめ
今回も山行の天気予報はヤマテンを参考にしましたが、午後の早いうちから雷雨の恐れありとのことで、思いっきり的中しました。
ますます気に入りました。素晴らしいです。
編笠山山頂では金曜ロードショーの様な構図で印象的な写真撮影をすることができ、また、山頂付近で鳴るカミナリが「ピシャ~~ン、ピキピキピキ」と恐ろしい音をたてることを経験させていただきました。
山の天気は変わりやすいことと、特に夏は午前中勝負であり、早出早着を心がけることを改めて再認識致しました。
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