加波山 山岳信仰をひしひしと感じられる山 with GR3

茨城
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加波山は筑波山山塊にあり、筑波山の次に標高が高く709メートルあります。
山頂には多くの社(やしろ)や祠(ほこら)が祀られており、山岳信仰の山であることをひしひしと感じられます。

加波山を初めて訪れる人にとっては、社が多くて一体どういうことなのか、どれも加波山神社とあるがどれが本殿なのかなど、なかなか理解しにくいことと思います。
つくば新聞のサイトを見ると、なんとなく理解できるかも

それでも理解し難い方もいらっしゃると思いますので、私が理解した範囲でごく簡単に整理します。
まず、加波山神社は下記2系統に分かれます。

  1. 加波山神社
  2. 加波山三枝祇神社(かばさんさえばづみじんじゃ)

加波山神社は「中宮」、 加波山三枝祇神社 は「本宮」「親宮」と呼称します。
加波山山頂付近には、それらの本殿、拝殿の社が祀られています。
こちらの資料を見ると祀られている場所が分かり易いです。

この整理で概ねご理解いただけたかと思いますが、もっと詳しく知りたい方はGoogle先生を尋ねてみてください。

今回も山用カメラとして推している「RICOH GR3」で撮影してます。

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概要

山行日付2022年 1月22日 土曜日 快晴
コース登り:加波山神社真壁拝殿 ⇒ 加波根不動明王 ⇒ 本宮参道 ⇒ 加波山山頂
下り:加波山山頂 ⇒ 加波山神社 ⇒ 新宮参道 ⇒ 加波根不動明王 ⇒ 加波山神社真壁拝殿
時間スタート:正午12時00分
ゴール :午後15時20分
駐車場加波山神社真壁拝殿の駐車場 30台程度 無料
その他トイレは加波山神社真壁拝殿と加波根不動明王にある。
山行概要
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登山ルート図(出典:国土地理院 地理院地図Vector)

赤矢印:登り  青矢印:下り

山行記録

加波山神社真壁拝殿前から望む加波山

加波山神社真壁拝殿の駐車場に車を駐車し、ここから登山開始します。
加波山神社真壁拝殿の数百メートル手前には加波山三枝祇神社(加波山神社本宮)もありますが、今回は加波山神社真壁拝殿の駐車場を利用させていただきました。

加波山神社真壁拝殿

朱塗りの鳥居が鮮やかな加波山神社真壁拝殿。
2005年に建立されたそうですが、至る所が綺麗で最近建立されたと思えるような感じがします。

登山の無事を願い、お詣りしてから登山開始します。
加波山神社で特徴的なことが1つあり、お詣りの作法が少し異なります。
通常の神社は「二礼二拍手一礼」の作法でお詣りしますが、加波山神社は「二礼四拍手一礼」が作法となるそうです。

加波根不動明王

加波山神社真壁拝殿からアスファルトの坂道を道なりに10分程登ってくると、加波根不動明王の鳥居に至ります。
アスファルトの道を進んでも、加波根不動明王に寄っても最終的に合流しますが、加波根不動明王に寄った方が直線的に進むため近道になります。

加波根不動明王の境内

鳥居をくぐって直進すると、間もなく加波根不動明王の拝殿に至ります。
境内には小さいトイレがあり、加波山登山では最終のトイレになります。
写真右奥が登山道になりますので、そちらに進んで行きます。
※拝殿の左奥にも「登山道」の小さい道標がありましたが、そっちに進むと何処に至るのかは分かりません。今度行った時に探検してみようと思います。

加波根不動明王の先の登山道

加波根不動明王から先の登山道は写真↑の様な雰囲気の道です。
途中、砂防ダムを迂回する様なコースになっていますが、整備された道で歩きやすいです。

3合目手前の石段

加波根不動明王から10分程歩いて来ると、写真↑の様な石段に至ります。
この石段を上ると少し開けた場所に至り、そこが本宮参道と親宮参道の分岐のある3合目になります。
少し開けた場所は、先着6台くらいとなりますが車を駐車することが可能なスペースがあります。

3合目の分岐

写真↑が3合目の分岐になります。
写真右奥に鳥居が見えますが、右手に進むと本宮参道、左手に進むと親宮参道になります。
今回は、右手の本宮参道を通って登って行きます。

宗教っぽい施設跡

3合目の分岐には、写真↑の様な宗教的な施設があったのだろうと容易に想像がつく跡地があります。
有刺鉄線で囲まれていて、ちっと物々しい感じです。

本宮参道

枯草で覆われていますが、ここが加波山本宮参道の始まりになります。
枯草がぼうぼうなのはこの場所だけで、鳥居の先は草は無いです。

本宮参道の初めのうち

本宮参道は、写真↑の様に車が通れるくらい幅が広い道になっています。
アキレス腱が伸びるくらいの傾斜があるので、準備運動を兼ねてマイペースでゆっくりと登って行きます。
なお、この後の登山道はもっと傾斜が急になりますので、初めのうちはスピードを上げずにマイペースで登る様にした方が良いと思います。

登山道っぽくなる

3合目の鳥居から5分程登ってくると、写真↑の様な分岐に至ります。
写真右側に小さい道標が写っていますが、これを見逃して直進してしまうと道に迷う事でしょう。
ご注意ください。

分岐の右手側は視界が開けている

先ほどの分岐の右手側は視界が開けていて、写真↑の様な眺望があります。
絶景とは言えませんが、ずーっと樹林帯の中を歩いてきているため、視界が開けていると気分が晴れやかになる気がします。

急登が多い

加波山は標高が低いですが、登山道はなかなか急登でアキレス腱がグイグイ伸びまくります。
写真↑から勾配が急な感じが伝わるかと思いますが、登山道は基本的にこんな感じです。
勾配はあっても距離は長くないため、マイペースで脚を動かし続ければいつか頂上に到着すると信じ、脚を動かし続けましょう。

林道に至った

3合目の鳥居から1時間ほど登ってくると、写真↑の様な林道に至ります。
砂利の林道ですが、それなりの幅があるので一息つくには良い場所かと思います。
写真↑の中央から右上方向に階段があるのが見えますが、それが登山道になります。

石碑その1

まもなく写真↑の様な石碑に至ります。
ここからいよいよ神秘的なエリアに突入します。

石碑その2

おおぉ、朱書きの文字が神秘的すぎる気がしますが、なんかゾクゾクしてきます。
ソロで登っている時に日が落ちてヘッドライトを点灯してここに来たら、ゾクゾクを通り越して恐怖を感じそうです。いや、奇声を発するかもしれません。

巨石にしめ縄

山頂が近づいて来ると写真↑の様な巨石を多く見かける様になります。
まさに山岳信仰って感じがします。

鳥居と石碑と祠

石碑や巨石で十分に神秘的なのですが、登って行くと間もなく写真↑の様な鳥居に至ります。
鳥居よりも奥の方には、多数の石碑と祠が祀られています。
ボキャブラリに乏しい私には、なんと表現して良いのか言葉が出てきませんが、「神秘的」という言葉がピッタリかと思います。

鳥居をくぐり、急な崩れかけた石段を登って行きます。
※後から分かったのですが、鳥居をくぐらずに写真右手の奥の方に進んでも行けるようです。

石段を登り切ったところ

石段は踏み面が狭いため注意をしならが登って行き、登りきると写真↑の様な場所に至ります。
コミュニティーセンター的な感じがしますが、おそらく修行などに使う施設なのだろうと推測します。

写真の右手方向に進みます。

奥に社が見える

道なりに進むと、建物の奥の方に社が見えます。
行ってみます。

加波山大神社拝殿

先程の写真の奥に見えた社に近づいて撮影した写真↑です。
「正一位本宮 加波山大神社」とあり、賽銭箱があるのでこちらは本宮の拝殿であることが分かります。

多くの石碑

本宮拝殿から登ってきた石段方面に戻り、さらに先に進んで行くと写真↑の様な道の右側に大きな石碑が多数並んだ場所に至ります。
こちらもソロ登山でヘッドライト点灯で来たら、奇声を発しそうです。

巨石

多くの石碑を右手に見ながら進んで行くと、写真↑の様な巨石が登場します。
写真だと分かり難いのですが、結構高さがある巨石です。

巨石と祠

巨石と祠、そしてしめ縄で結界を張っているかの様になっており、こちらも神秘的です。
写真↑だけでなく巨石は周りに多数あり、山岳信仰のクライマックスに突入したかのような感じがします。

社があった

神秘的な場所だなぁと感心しながら進んで行くと、写真↑の様に社に至ります。
そう、ここが加波山の山頂になります。
三角点がこの近辺にあるとのことですが、そんなによく探していないため場所は分かりませんでした。

加波山大神社本殿

加波山山頂にある社に近づいて撮影した写真↑です。
先ほどの施設の奥にあった本宮拝殿と同じく「正一位本宮 加波山大神社」とあります。
こちらの社には賽銭箱は無く、扉も観音開きタイプになっていますので「本宮本殿」であることが分かります。本殿なのでこちらの社に本宮の神様がいらっしゃいます。

難台山が綺麗に見える

本宮本殿から進んで行くと、右手に眺望のある場所に至ります。
そこからは難台山が綺麗に見えます。

朱書きの文字が神秘的

本宮本殿から少し進んだところに、岩に「自由之魁」と彫られて朱書きになっている場所に至ります。ここにも社があります。
※社の写真を撮影し忘れました。

加波山天中宮

こちらの社は「加波山天中宮」とあります。
賽銭箱はなく、観音開きタイプの扉になっていますので、「中宮本殿」であることが分かります。
こちらの社に中宮の神様がいらっしゃいます。

中宮本殿からの見晴らし

中宮本殿の西側は樹木が無く、写真↑の様に関東平野と日光連山が見渡せます。
この日は空気が澄んでいて、日光連山が肉眼でもハッキリと見えました。

たばこ神社本殿

中宮本殿から少し進むと、今度はたばこ神社の社に至ります。
こちらも賽銭箱が無く、扉が観音開きタイプなので「本殿」であることが分かります。
石柱に「日本たばこ産業株式会社」と彫られています。「ひとのときをおもう」のJTですね。

親宮本殿

たばこ神社本殿から少し進むと、今度は加波山親宮の社に至ります。
こちらは賽銭箱が無く、扉が観音開きタイプなので「親宮本殿」であることが分かります。
こちらの社に親宮の神様がいらっしゃいます。

ここまでで、多数の社がありました。
混乱してしまった人は、改めて整理してみると良いかと思います。

中宮拝殿

親宮本殿から進んで行き登山道を下ってくると、写真↑の中宮拝殿に至ります。
写真右側の石段を下ってくることになります。
写真左手の建物は社務所になります。

親宮拝殿

中宮拝殿の右隣、石段を挟んで反対側には親宮拝殿があります。

加波山神社境内

中宮拝殿、親宮拝殿のある境内を撮影した写真↑です。
こちらの石柱には「加波山神社」と彫られています。
このブログページのプロローグ部分に記載しましたが、加波山神社は「中宮」なので、この境内は中宮なのだろうと思われますが、 加波山三枝祇神社(かばさんさえばづみじんじゃ) の親宮拝殿も一緒にあり、ちょっとややこしいですね。

親宮参道分岐

下山は親宮参道を通りますので、写真↑の右側方向の登山道を下っていきます。
これが親宮参道になります。
道は整備されており歩きやすいです。

山椒魚谷

親宮参道は、途中で1カ所、沢を渡渉します。
そこには写真↑の様な石柱が建てられており「山椒魚谷」と彫られています。

登山道を下ったところ

登山道を下りきると、写真↑の様なアスファルトというかコンクリートの道になります。
写真中央右側が少し広くなっていますが、先着2台程度となりますが車を止めることができそうです。

コンクリートの道

ここから3号目までは、写真↑の様なコンクリートに丸模様が付いた道を下っていきます。
この下りはそれなりの勾配があり、地味に足腰を鍛えさせてくれる感じで、加波山登山の中でこの下りが一番きつかったです。

採石場

下りのコンクリート道路沿いには、何カ所か採石場があります。
この日は土曜日でしたが、採石場は稼働していませんでした。

加波山側から見る筑波山

筑波山といえばピークが2つある双耳峰として有名ですが、加波山側から見る筑波山は、ピークが3つある様に見えます。ピークは左から、女体山、男体山、坊主山になります。

まとめ

加波山、いかがでしたでしょうか?
写真多めで紹介させていただきましたが、山頂付近には巨石、社、祠が多数あり、山岳信仰をひしひしと感じられる山であることをお伝え出来たことと思います。

加波山神社と言っても、実際の加波山神社は中宮と呼称されており、本宮、親宮は加波山三枝祇神社(かばさんさえばづみじんじゃ) になるということを事前に勉強しておくと、加波山山頂付近で「加波山神社たくさんあって訳が分からん」という事にはならないかと思います。
あと、本殿と拝殿の違いも認識しておくと良いと思います。

加波山の登山道は距離は短いですが、勾配があるのでトレーニングに向いていると思います。
また、筑波山は登山者が多いので、人を避けてのトレーニングを望む方には加波山は良いと思います。

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