登山で使うトラベル三脚のポイントとイチオシ

登山カメラ
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はじめに

 ただでさえ一眼カメラは重いのに、三脚も持参したらさらに重くなるだけじゃないか。と思っている人はたくさんいらっしゃると思います。私もその一人です。

 しかし、山小屋泊やテント泊に行った際に、日の出、日の入りのあの美しいマジックアワーを写真として、いや作品として残したいと思ったことがある人は多数いらっしゃると思いますが、綺麗な写真を撮影するには、やはり三脚が必要になります。

 ※左腕を鍛えて撮影時に脇を締めてブレを無くすという希望的観測もありますが、それだと、シャッター速度を遅くすると、手振れ補正ONでもブレてしまうかと思います。

 そこで三脚を使う選択肢が出てくる訳ですが、材質、雲台、重さが様々で値段もピンキリ。初めて三脚を購入しようと思っても何を選んだら良いのかさっぱり分からない、というのが実情かと思います。

 ここでは、登山に持参する三脚を選択する場合のポイントを整理し、三脚を選択する際の一助になることを願っています。

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この記事の対象者

  • 登山に持参する三脚を探している人
  • 雲台とは何なのか分からない人
  • 三脚の値段はピンキリなので、選択の目安を知りたい人

三脚選びのポイント

 登山で使う三脚選びのポイントを、さっそくですが下記にリストします。

  1. 雲台は自由雲台でアルカスイス互換のもの
  2. 重さは1.5キログラム以下
  3. 収納時の長さは45センチ以下
  4. パイプ径は、ミラーレスカメラで22ミリ程度、一眼レフカメラで25ミリ程度が目安

 では、これらのポイントを順番に深掘りしていきましょう。

雲台は自由雲台でアルカスイス互換のもの

 まず、雲台(うんだい)って何? って人もいらっしゃるかと思いますので簡単に説明しますと「三脚とカメラを固定する部品」のことです。カメラを固定するだけなのですが、これが三脚選びの重要アイテムになります。

 雲台には種類があり、下記4種類があります。

  1. 自由雲台
  2. 3WEY雲台
  3. 2WEY雲台
  4. ジンバル雲台

では、一目瞭然の写真付きで説明します。

1.自由雲台

自由雲台

 ボールジョイント状の雲台で、どの方向にも調整することができます。形状的にコンパクトになります。操作面では、微調整にコツが必要です。

2.3WEY雲台

出典:ベルボン

 上下・左右・カメラの縦横、の3方向を各々独立したハンドルで調整するタイプです。1方向ずつ細かい調整ができるため風景写真に向いています。ただし、重くてかさばります。

3.2WEY雲台

出典:バンガード

 上下・左右を1つのハンドルで調整できるタイプです。逆に、ロック解除で上下・左右に稼働するため微調整しにくい面があります。3WEYよりレバーが少ないが、自由雲台よりはかさばります。

4.ジンバル雲台

出典:ケンコー・トキナー

 望遠レンズを装着したカメラを素早く振ることが出来る雲台です。野鳥撮影やスポーツ撮影に向いています。

アルカスイス互換とは?

 雲台は「クイックシュー」と呼称する台座とプレートから構成されており、このクイックシューが各メーカーやモデルによって統一されてなく面倒くさいことになっています。で、それを統一する規格が「アルカスイス互換」になります。

 登山でミラーレスカメラや一眼レフカメラを持ち運ぶのに、ピークデザインのキャプチャークリップを使用している人は結構いらっしゃると思いますが、このキャプチャークリップは「アルカスイス互換」になっています。

 例えば、キャプチャークリップを使用しているが、アルカスイス互換ではない三脚を持参したとしましょう。この場合に三脚を使用するには、キャプチャークリップのプレートを外し、三脚のプレートに付け替える必要があり非常に面倒です。従いまして、アルカスイス互換の雲台が付いた三脚を選んでおくと面倒さから解放されます。

雲台のまとめ

 ということで、登山にはコンパクトで軽量な自由雲台をオススメします。かつ雲台はアルカスイス互換のものを選んでおくと良いことがあるということになります。

重さは1.5キログラム以下

 重さは軽い方が良いですが、材質やパイプ径に左右されますので、1.5キログラム以下の三脚を目安にすると良いと思います。軽くても脚を伸ばせず小さいままの三脚では使いにくいですし、逆に脚のパイプ径が太いと頑丈になりますが重くなります。

 なお、材質はカーボン製とアルミ製があり、カーボン製は軽くなりますが高級品になります。

収納時の長さは45センチ以下

 山行時は、三脚をザックの横に括り付けることになると思いますので、収納時の長さは45センチ以下を目安にすると良いと思います。長いとザックから飛び出てしまい、木の枝や岩に引っ掛けるリスクがありますので、ザックから飛び出ない長さが理想です。

パイプ径はミラーレスで22ミリ程度、一眼レフで25ミリ程度

 三脚は「積載重量」や「耐荷重」的な表現の項目があり、5キロとか9キロと書かれています。カメラとレンズの総重量の2~3倍の重さに耐えられることが三脚には求められますが、耐荷重はパイプ径で概ね決まりますので、目安として「ミラーレスで22ミリ、一眼レフで25ミリ」と覚えておくと良いかと思います。

おすすめのトラベル三脚

Velbon(ベルボン) UT-3AR

 ミラーレスカメラをお使いの方には、Velbon(ベルボン) UT-3ARが良いと思います。収納時サイズ29.5センチ、重さ786グラム、自由雲台、アルカスイス互換で、定価14,740円(税込み)とリーズナブルな価格となっています。

 最新の実売価格につきましては1万円を切っているかと思いますので、下記の通販サイトで調べていただければと思います。

ピークデザイン トラベル トライポッド アルミニウム

 一眼レフカメラをお使いの方には、少々お高くなりますが、ピークデザインのトラベル トライポッドが良いと思います。今回ご紹介するのはアルミニウム製ですがカーボン製のモデルも存在しています。

 こちらは、コンパクトでありながらも本格的な三脚となっており、2019年にピークデザインがクラウドファンディングで三脚を作るということで大きな話題となりました。

まとめ

 アルカスイス互換のクイックシューが付いた三脚自体が少なく、良さそうなのは上記で紹介したモデルになります。他の選択肢としては、気に入った三脚を購入し、別途アルカスイス互換のクイックシューの自由雲台を購入して雲台ごと取り替えるという方法もありますが、雲台だけなのに結構良い値段してしまいます。

 三脚購入費用を抑えたいのであれば、アルカスイス互換にこだわらなければ、もっと選択肢が広がることと思います。

 ご参考までに、私が使用している三脚は、SLIK(スリック)の「SPRINT MINI 2」です。4~5年前に購入したと記憶していますが、現在はもう廃版になっています。クイックシューはアルカスイス互換ではないためプレートの付け替えが面倒ではあります。

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