APS-Cコンデジ RICOH GR3を登山で使うという賢い選択

登山カメラ
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RICOH(リコー)GR3は、2019年3月15日に発売された、イメージセンサーにAPS-Cを採用し、35ミリ判換算で28ミリF2.8のレンズを持つコンパクトデジタルカメラです。

登山はアウトドアのため防塵・防滴のスペックを持つカメラが最適であるという考えもありますが、防塵・防滴ではないがAPS-Cサイズの大きなイメージセンサーと、単焦点の広角で明るいレンズを採用し、表現力豊かな撮影ができるカメラを登山で使うという選択は、賢い選択だと思います。

ここでは、そのRICOH GR3を登山で使うポイントを紹介します。


2021年からRICOH GR3を登山で使用するレビューを始めましたので、こちら↓もどうぞご覧ください。
GR3を登山で使用するレビュー

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この記事の対象者

  • 登山で使用できるコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)を探している人
  • RICHO GR3が気になっているが、購入まであと一押し必要な人
  • 登山で一眼レフを使用しているが、重いのが嫌なのでイメージセンサーの大きいコンデジを探している人
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GR3の主要スペック

RICOH GR3の主要スペックを下表にまとめます。詳細なスペックはGR3のホームページを参照ください。

リコーイメージングのGR3ホームページはコチラ!

項目スペック
撮像素子種類:原色フィルター/CMOS、サイズ:23.5mm×15.6mm(APS-Cサイズ)
有効画素数2424万画素
感度ISO100~102400
手振れ補正撮像素子シフト方式(3軸4段)
レンズ18.3ミリ(35ミリ判換算で28ミリ相当)、F2.8
ファイル形式静止画:RAW(14bit)、jpeg(Exif2.3準拠)、動画:MPEG4
撮影距離標準:約10センチ~∞、マクロモード:約6~12センチ
シャッタースピード1/4000~30秒
モニター3.0型TFTカラーLCD
無線LANIEEE 802.11b/g/n
Bluetoothあり
撮影可能枚数200枚
外形寸法約109.4(幅)×61.9(高)×33.2(厚)ミリ
重さ約227グラム(本体のみ)
約257グラム(バッテリー、SDカード含む)
主要スペック

一番の特徴としては、イメージセンサーがAPS-Cサイズと大きく、単焦点の28ミリF2.8の広角で明るいレンズを搭載、本体手振れ補正も搭載し、重さが227グラムと非常に軽い点があげられます。

カメラの大きさはコンデジサイズですが、レンズ交換できないが28ミリ専用にチューニングされたミラーレスカメラといった感じがピッタリかと思います。

GR3を登山で使うメリット

メリットその1 APS-Cサイズのイメージセンサー

デジタルカメラのキーデバイスであるイメージセンサーが大きいと、多くの光を取り込むことができるため階調豊かな表現が可能となります。

これは、イメージセンサーのサイズが大きい方が、1つの撮像素子により多くの色情報を盛り込むことができるためです。

登山向けカメラ選びのポイントをこちら(↓)のページにまとめています。読んでみてください。
これだけは知っておきたい登山用カメラ選びの基本!失敗しないカメラ選びのために

メリットその2 28ミリF2.8のレンズ

ズームレンズではなく、28ミリの広角単焦点レンズが採用されています。

単焦点じゃなくて光学5倍ズームや10倍ズームが欲しい、物足りないと思うかもしれませんが、登山の主題は風景写真になるためズームで撮影する率は凄く少ないのが実情だと思います。

逆に28ミリよりもっと広角側が欲しくなるかもしれません。

それと、単焦点にすることでF2.8の明るいレンズを小さく軽い状態で採用できたのだと思います。

樹林帯の中で撮影したり、日の出/日の入りのマジックアワーなど明るいレンズの恩恵を受けるシチュエーションが多々あります。

2424万画素ありますのでトリミングしても、ある程度綺麗な画質は保持していると思われます。

また、機能として50ミリのクロップ撮影ができますので、どうしてもズームした画角が欲しい場合は、この機能を使うと良いでしょう。

メリットその3 ISO 102400の高感度

デジタルカメラに詳しい方はお分かりかと思います。

デジタルカメラは、F値、シャッタースピード、ISO感度が相関関係にあります。

F値を一定とした場合、ISO感度を上げるとシャッタスピードを上げることができ手ブレを抑えることができます。

ただしISO感度を上げると画質が落ちるデメリットもあります。

GR3は、ISO 102400と高感度であるため、ISO感度を上げても画質が落ちにくくなります。

具体的な例で説明しますと、夜景や夜空を撮影する場合は、手ブレを抑えるためにシャッタースピードをあまり遅くしたくないのですが(一般的には1/焦点距離以上ならブレないと言われている。28ミリなら1/28以上ならぶれない)、シャッタースピードを上げるとISO感度も上がるため、高感度カメラなら画質が落ちない、つまり夜景や夜空を綺麗に撮影することができるという訳です。

※余談となりますが、夜景や夜空を撮影する場合は三脚を使用しましょう。なお、三脚使用時は手振れ補正をOFFにすることをお忘れなく。

メリットその4 軽い

本体のみで約227グラム、バッテリ含めて約257グラムという軽さです。

主要スペックの章にも記載しましたが、GR3はミラーレスカメラ並みの性能をもっていますので、ミラーレスカメラですとレンズ含めて1キログラム程度はあります。

一目瞭然ですが、かなり軽いです。

登山では「軽さは正義」なのです。

GR3のデメリット

デメリットその1 撮影可能枚数200枚

登山中にパシパシ撮影すると、200枚は軽く撮影してしまうと思います。

GR3はファインダーが無く背面液晶を見ながら撮影するため、ミラーレスカメラと同じく電池の消耗が早いと思われます。

電源をON/OFFしながらならば、200枚以上撮影できるかもしれませんが、いかんせん不安は尽きません。

従いまして、不安な人は予備バッテリーを持参することで解決する必要があります。

デメリットその2 内部へのホコリの侵入

GR3は電源ONでレンズ部分が飛び出る構造になっています。飛び出る時に、レンズを保護するシャッター状のカバーが開きます。カバーが開くとそれなりの隙間が生じます。

この隙間からホコリが内部に侵入することがあるそうで、ここをGR3の弱点に挙げる人が居ます。

GR3には、イメージセンサーを超音波振動させて付着したホコリを振るい落とす機能が実装されていますが、除去されなかったら修理に出す必要があるのではないかなど、不安はあります。

従いまして、ホコリっぽい場所で使用する場合には注意が必要となります。

その他

GR3の実売価格について

GR3は2019年3月15日発売のため、この記事を執筆時点では1年少し経過しています。

発売当初は税込み12万円程度していましたが、現在は10万円切っているかと思います。

実売価格は下記ショッピングサイトで確認してみてください。

ワイドコンバージョンレンズGW-4

28ミリよりもっと広角に撮影したい場合は、純正オプションのワイドコンバージョンレンズGW-4を装着することで実現できます。

装着すると35ミリ判換算で21ミリになります。

たった7ミリしか変わらないと思うかもしれませんが、広角側の1ミリは結構画角が変わりますので、たかが7ミリではなく、大きく変わります。

ただし、ワイドコンバージョンレンズGW-4を装着すると、メリットである軽さやコンパクトさが失われることをお含みおきください。

ワイドコンバージョンレンズGW-4を装着するには、レンズアダプターGA-1が必要になりますので、お忘れなく。

旧モデルのRICOH GR2

GR3は凄く良いのだけれど10万円はちょっと手が出ないという人は、旧モデルのGR2を狙うという考え方もあります。

執筆時点の2020年4月19日時点では、GR2の新品を購入することが可能です。

GR3とGR2の違いは概ね下記になります。

機能GR3GR2
有効画素数2424万画素1620万画素
感度ISO100-102400ISO100-25600
撮影距離標準:約10センチ~∞、
マクロ:約6~12センチ
標準:約30センチ~∞、
マクロ:約10センチ~∞
オートフォーカス像面位相差AF+コントラストAFコントラストAF
手振れ補正撮像素子シフト方式(3軸4段)なし
センサーダスト除去超音波クリーニングなし
背面液晶3インチ
103.7万ドット(タッチパネル)
3インチ
123万ドット
撮影可能枚数200枚320枚
Bluetoothありなし
外形寸法約109.4(幅)×61.9(高)×33.2(厚)ミリ約117(幅)×62.8(高)×34.7(厚)ミリ
重さ約227グラム(本体のみ)
約257グラム(バッテリー、SDカード含む)
約221グラム(本体のみ)
約251グラム(バッテリー、SDカード含む)
GR3とGR2の違い

ん~、違いを改めて整理してみると結構違っていますね。

見た目(外観)はほぼ同じなのですが。

夜景や夜空を撮影することがない、草花のマクロ撮影をすることがないならば、GR2でも登山で使用することは十分可能と考えられます。

実売価格は下記ショッピングサイトで確認してみてください。GR2の中古品もあるようです。

おわりに

2021年からRICOH GR3を登山で使用するレビューを始めましたので、こちら↓もどうぞご覧ください。
GR3を登山で使用するレビュー

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