はじめに
ストリートスナップシュータとしての地位を築いているRICOH GR3。こいつを登山という過酷なフィールドに持ち出し、一眼レフやミラーレス一眼の代わりとして使うことは賢い選択なんじゃないかという希望的観測でRICOH GR3を購入。この希望的観測は間違っていなかったことを立証するための企画(実はそうだったんですが、明言してなかったので今回からそういう主旨のコーナーであることを明言しておきます ^^;)
それと、ここではGR3のJPEG撮って出しを使用し、GR3の使用感等を含めて解説していきます。解説と言うと、あたかも私はGR3評論家の様な立場の人間の様に聞こえるかもしれませんが、「解説=ただの独り言」と思っていただければ違和感は無いかと思います。
今回の目的
今回は「新しく購入したカメラでは、初めに何を撮るの?」、それはね「言わずもがな、富士山でしょ」ということで、山梨県山中湖にある石割山~平尾山~大平山に行って撮影してきました。
前回の「RICOH GR3で登山は縦構図が楽しい!」で、GR3はリコーイメージング社のRICOHブランドのカメラであり、PENTAXブランドとは兄弟、姉妹の様な関係だから基礎技術は一緒だと推測されるため、あのペンタックス・ブルーの発色もGR3で味わえるんじゃないかという三段論法の確認ため、この時期の白&青の富士山と青空を題材にしてみました。
ペンタックス・ブルーって何?どんなの?
「百聞は一見に如かず」なので、先ずは下記の2枚をご覧ください。これは私の一眼レフ機PENTAX K-S2で撮ったJPEG撮って出しになります。
※ホームページ用にリサイズしてJPEG画質を落としているためイマイチな点はご容赦ください。
この深い青、そう、これがペンタックス・ブルーです。PhotoShopやLuminarで空を入れ替えたとか、そういうことをせずに純正でこの深い青の発色をします。GR3でこれに近い青の発色をするのか期待に胸が高なります。
で、GR3ではどうだったの?
結論から申し上げますと、「ペンタックス・ブルーの発色ではない。普通。」って感じです。私の一眼レフPENTAX K-S2も持参して撮り比べれば一目瞭然だったのですが、GR3しか持っていかず比較する材料がないです。
コチラ↓の写真は、GR3で撮影したJPEG撮って出しの富士山です。
先のペンタックス・ブルーのサンプル画像と比較すると、深みのある青ではなく「普通」って感じですよね。
しかし、PENTAXのカメラで撮影したときは秋の太陽を背にした条件ですが、今回は上記富士山写真の左手側に太陽がある違いもありますので、まだ結論付けるには早いのかなと考察します。
ということで、ペンタックス・ブルーの件は、引き続き探求することにします。
富士山をモノクロ撮影するとどうなの?
やってみました。「ハードモノトーン」設定で撮影してみました。コチラ↓
富士山の雪の白さが際立ち、目線が富士山に集中しますね。ただ、空が墨汁で塗りたくった様になっている点が違和感を感じずにいられません。「ハードモノトーン」で撮影したから墨汁なのかもしれませんが、「モノトーン」「ソフトモノトーン」では撮影しなかったことが残念でなりません。
次回からは、もっと撮れ高を上げるように努力します。
縦構図はどうなの?
次に縦構図。前回は筑波山では50%が縦構図になっていたのですが、今回はそんなことはなく24.6%でした。※富士山撮影がメインなので縦構図はそうそう増えないのは当たり前ですよね。
そんな縦構図の中でも、下記は奥行きを感じられて良いと思いました。
28ミリの広角なので、しゃがんで地面に近づいて、どこまで続くのか気になる登山道を撮影してみました。その登山道の先には謎の山影が見え、その手前に人影らしきものがちょろっと見え、
「この道をいけばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし
踏み出せばその一歩が道となり その一歩が道となる
迷わず行けよ 行けばわかるさ」
と、アントニオ猪木さんの「道」とシンクロしたかどうかは、あなた次第です。
エリアAFのピントはどこにあってる?
今回の山行でGR3で撮影した写真の中で、ピントがどこにあっているのか分かり難い写真が何枚かありました。例えばコレ↓。
そんな写真をアイキャッチ画像に使ってしまっているのですが、それはさておき、この写真はどこにピントが合っているのだろうか?
「五目リゾッタ」の文字? いや「コッヘル」のフタ? いや「豚汁」の文字?
なんか分からないですよね。
一眼レフ機で撮影する場合はファインダーを覗いて撮影するため、AFした時にピントの良し悪しが一目瞭然で分かりやすいのですが、GR3はファインダーが無く背面液晶を見ながらの撮影になります。AFした時は緑色の四角枠が何個か現れてピントを合わせた場所を教えてくれるのですが、顔の目の前に液晶があるわけでもないため、背面液晶をよ~く見ずにAFしてくれたからOKだろと思いシャッターを切ってました。それがこんな感じの結果になっています。
GR3のAFモードはデフォルトの「エリアAF」設定のままで使用していましたが、撮影するのは風景なので「中央一点AF」設定に変更することでズバリそこにピントが合うハズであるため、主題にピントを合わせてから構図を決めてシャッター切れば良いんじゃないかと思いました。
これについても次回以降、実戦で確認します。
今回の失敗写真(*´▽`*)
コレっす。コレ↓
悪酔いしそうですよね。手振れのお手本の様な写真です。
石割山は、この天まで続くような長~い石段から登り始めるのですが、その天まで届く感じを撮影しようと、AF優先モードで絞りを絞って、しゃがみこんで撮影したのですが、シャッタースピードをよく確認せずに撮影してしまいました。撮った後も写りを良く確認せず、ちゃちゃっと登り始めてしまい、絶好の撮影ポイントでの撮影をダメにしてしまいました。
原因は何だったのだろうか。撮影情報を調べると下記の様になっていました。
- f/10
- ISO 100
- シャッタースピード1秒
うぉぉ、シャッタースピード1秒とは、そりゃぁGR3には本体手振れ補正機構が搭載されているとはいえ思いっきりブレますよね。
原因ですが、先ず露出モードは「AV:絞り優先」です。そうスルドイ人はもうお分かりですよね。ISO100になっているのが原因です。木々に囲まれて明るさが不足しているのにISO100なのです。ISO設定をAUTOにしておらず100固定になっていたため、絞りを絞ったのでシャッタスピードが遅くなってしまったという感じです。
ということで、GR3のISO設定を「AUTO」に変更しましたので、次回からはこんな手振れはもうしないことでしょう。
まとめ
GR3でペンタックス・ブルーの発色はあるのかということで今回確認してみましたが、結論は持ち越しとなりました。太陽を背にした状態で、主題の被写体とその向こう側に青空があるシチュエーションで撮影してみたいと考えています。
それとAFの件。本来、背面液晶を顔に近づけてAFが狙い通りにあっていることを確認すれば良いのでしょうが、困ったことに老眼のために背面液晶を近づけすぎると良く見えないため、この方法はとれません。で、AFモードを「中央一点AF」設定にして、次回以降はこの設定で試してみます。
2021年4月14日に「GR3でペンタックスブルーの発色はあるのか?(その2)」を追加しましたので、そちらもご覧ください。
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